「英単語はわかるのに英語長文が読めない」そんな悩みを抱える高校生に向けてこの記事は書かれています。
早稲田大学卒業後、私立中高で10年ほど英語を教えている教員です。
長期留学はせず、日本にいながら英語を学んできました。
TOEICスコアは920。オンライン英会話を6年間継続しています。
- どうしたら英語長文が読めるようになるのか
- 単語はわかるのに英語長文が読めない理由と対処法
- アプリを使った音読の方法
単語はわかるのに英語長文が読めないのは、基礎力がしっかりと身についていないのが主な原因です。
この記事を読むと、単語はわかるのに英語長文が読めない理由や解決策を理解することができます。
英語長文問題は、大学受験で合否を左右するほど重要な得点源となります。
そのため、大学受験合格のために、英語長文を読むことを得意にすることが必要です。
現役教員の視点から、なぜ単語はわかるのに英語長文が読めないのかを解説します。
また、記事の最後にはアプリを使って英語長文の学習を進める方法についてもご紹介しています。
是非最後までご覧ください。
どうしたら英語長文が読めるようになるのか
英語長文を読めるようになるには、ボトムアップ処理とトップダウン処理をバランス良く行って内容を理解する必要があります。
それぞれについて、分かりやすく説明します。
ボトムアップ処理
ボトムアップ処理とは、単語から文、文からパラグラフ、パラグラフから文章全体というような流れで文章を理解しようとすることです。
小さな単位の情報をつなぎ合わせて全体を理解しようとするのがボトムアップ処理です。
トップダウン処理
トップダウン処理とは、自分の持っている背景知識を活用して、文章の中身を予測しながら、細部の意味を理解しようとすることです。
要するに、文章全体といった大きな視点から細部を予測しようとするのがトップダウン処理となります。
ボトムアップとトップダウンの処理をバランス良く行う
上で説明した、ボトムアップ処理とトップダウン処理をバランス良く行える人が上手な読み手となります。
細部から全体を理解すると同時に、全体から細部を予測して理解すると、英語長文の内容をしっかりと読み取ることができるのです。
単語はわかるのに英語長文が読めないのは余裕がないから
上では、ボトムアップ処理とトップダウン処理をバランス良く行うと、英語長文を読めるようになるということを説明しました。
では、単語がわかるのに英語長文が読めないというのは、なぜなのでしょうか。
結論から言うと、それは基礎が身についていないため、長文を理解する余裕がないからです。
余裕がないと英文は読めない
余裕がないというのは、単語や文法といった基礎的なことに注意が向いてしまい、文全体を理解するといったことができないということです。
例えば、車を初めて運転する人について考えてみてください。アクセルを踏むことやブレーキを踏むこと、ハンドルを回すことといった基本的なことに慣れていないため、余裕がありません。
その結果、助手席の人と会話をしたり、音楽を聴きとったりするということができません。
同様に、英語の基礎が身についていない人は、内容理解をする余裕がないということです。
英単語や文法の知識が自動化されていない
余裕がない原因は、英単語や文法の知識が自動化されていないからです。
例えば、appleという単語を見た瞬間に、「リンゴ」という意味がすぐに思い浮かび、発音もすぐに理解できるはずです。
一方、environmentという単語ではどうでしょうか。おそらく、appleの時よりも意味や発音が思い出しにくかったはずです。
このように、単語によって理解の度合いが異なります。
つまり、appleのように瞬時に意味が思い浮かぶ単語を増やす必要があるということです。
自動化のためにすべきことは音読
英単語や文法の知識を自動化するために必要なことは音読です。
まずは、正しい発音を知り、何度も音読をすることが必要です。
繰り返し音読をすることによって、自動的に単語や文法を理解できるようになります。
そうすると、余裕が生まれ、内容理解がスムーズにできるようになるでしょう。
単語はわかるのに英語長文が読めないことの解決策
ここでは、単語はわかるのに英語長文が読めないことの解決策について解説します。
単語の知識を自動化させる
まずは単語を見た瞬間に意味が自動的に理解できる状態にすることが必要です。
「単語はわかる」とは言っても、全ての単語をappleと同じレベルで理解できているわけではないはずです。
おすすめの勉強法は、基礎的な単語を何度も音読しながら覚えることです。
少しでも単語力に不安を感じる場合は、中学の復習からしてみるのも良いでしょう。
中学の英単語を覚える際におすすめなのは、『高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800』です。
アプリで音声を聴くことができるので、正しい発音で練習することができます。
文法の知識を自動化させる
文法の知識も長文読解には不可欠です。
英文法を理解していなければ、英文を正しく訳すことができません。
まずは中学レベルの復習から始め、高校の英文法に関しても一通り学習しておきましょう。
また、勉強する際には英文を音読しながら学習することが大切です。
中学レベルの英文法を復習したい方は『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版』がおすすめです。
詳しい勉強方法は別の記事を参考にしてください。
高校の英文法を学びたい方は、問題演習を通して学ぶことがおすすめです。
おすすめの問題集は『入門英文法問題精講』です。
600問の問題演習を通じて、入試で必須の文法知識を身につけることができます。
その際にも、問題文を音読することを忘れないようにしましょう。
自分に合った長文を音読する
基礎が身についた方は、自分に合った長文を大量に読んで、背景知識をつけましょう。
上でも述べた通り、読解の際にはボトムアップ処理とトップダウン処理が必要です。
トップダウン処理では、背景知識をもとに、長文の細部を理解していきます。
つまり、背景知識があればあるほど、長文が読みやすくなるということです。
まずは自分のレベルに合った長文を選び、音読するようにしましょう。
自分に合った長文を読みたい方におすすめなのが旺文社の『大学入試 全レベル問題集』です。
1~6のレベルに分かれているので、自分に合ったレベルを選ぶことができます。
音声も聴くことができるので、音読練習にもぴったりです。
アプリを使って音読するならスタディサプリがおすすめ
ここまでご紹介した通り、英語長文を読めるようになるためには音読が大切です。
アプリを使って音読をするなら、スタディサプリがおすすめです。
スタディサプリは、リクルートによって運営されている学習サービスです。
6教科19科目4万本の授業が見放題となっており、定期テストや大学受験などに対応しています。
英語の講座では、音読トレーニングに対応しているものがあります。以下のような講座です。
【英語音声付き】高1・高2 ハイレベル英語<読解編>
お手本の音声と和訳を確認できるので、何度も音読をすることができます。
「講座を見る⇒問題を解く⇒何度も音読をする」といったサイクルを回すことで、着実に長文読解力をつけることができるでしょう。
スタディサプリは無料で14日間体験することができるので、まずは試してみるのがおすすめです。
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まとめ
ここまで、単語はわかるのに英語長文が読めない理由と対処法について解説しました。
英語長文が読めないのは、基礎的な知識がしっかりと身についておらず、自動化されていないことが主な原因です。
そういった知識を自動化させるために、くり返し音読をすることが大切となります。
自分に合った教材を選んで音読を繰り返し、英語長文読解力を向上させましょう。
また、アプリで音読をしたい生徒は、是非スタディサプリの音読トレーニングを試してみてください。
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