この記事は、「英語の学び直しにおすすめの本や参考書を知りたい」「英語の学び直しをしたいけど、何から始めればいいか分からない」といった悩みを持つ方に向けて書かれています。
早稲田大学卒業後、私立中高で10年ほど英語を教えている教員です。
長期留学はせず、日本にいながら英語を学んできました。
TOEICスコアは920。オンライン英会話を6年間継続しています。
英語を学び直したくて書店に行ったはいいけれど、参考書が多すぎてどれを選んだら良いか分からない!という悩みを抱いたことはありませんか?
何冊も参考書を買って、結局途中でやめてしまった経験を何度もしたことがあります。
これまで英語学習者として、そして英語教員として様々な本や参考書を読んできましたが、本当に役に立った!と思うものはそこまで多くありませんでした。今回は、そんな大量にある英語の参考書の中からレベル別に厳選したものだけを紹介します。
・英語の学び直しをするにあたって、おすすめの本や参考書を知ることができる
・レベルや目的ごとに英語の学び直しに最適な本や参考書を選ぶことができるようになる
英語の学び直しで大切なことは、自分に合った勉強法をすること
英語の学び直しをするなら、自分の勉強目的や、自分の英語レベルに合った勉強法に取り組むことが必要です。
例えば、英語を話せるようになることが目的で、しばらく英語学習から離れていた初心者であれば、中学英語の基礎を身につけることが最優先で必要になります。
なぜなら、日常会話で使われる語彙や文法のほとんどが、中学で習ったものばかりだからです。そうやって中学英語の基礎を身につけた後、オンライン英会話などで実際に話す練習をする必要があります。
また、TOEIC等の資格を取ることが目的の初心者の場合、中学英語だけでなく、高校で習う読解力や、リスニング力も身につけることが必要です。
なぜなら、TOEICなどの資格では、速く正確に読むといった、大学受験で必要な知識が求められるからです。
このように、勉強目的と自身の英語レベルによって取り組むべきものは異なります。以下では、目的に合った英語力を伸ばせるような本や参考書を紹介していきます。
レベル分けについて 初心者~上級者
本記事では、初心者・中級者・上級者に分けて、学び直しにおすすめの本や参考書を紹介しています。
ここで用いる定義は以下の通りです。
- 初心者・・・中学英語の基礎から学び直す必要があると感じる人。しばらく英語学習から離れていた人。英検のレベルは3~4級。
- 中級者・・・中学英語の基礎は身についているけれど、高校英語が不安に感じる人。大学入試で問われるような長文だと読む自信がない人。英検のレベルは準2級~2級。
- 上級者・・・大学受験レベルの英語は身についているが、さらに英語力を向上させたいと考えている人。英検のレベルは準1級以上。
初心者向け!英語の学び直しにおすすめの本・参考書
『高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800』
初心者におすすめする単語帳は『高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800』です。この1冊で中学で習う英単語を総復習することができます。おすすめする理由は、コンパクトで使いやすいだけでなく、無料のスマホアプリが非常に便利だからです。以下が実際のアプリ画面です。
スマホアプリを使うことによって音声を聴くことができるだけでなく、クイズに答えることができます。通勤中のちょっとした時間にも取り組むことができるので、おすすめです。
- 例文付きで見やすい。単語ごとに英検のレベルを確認できる。
- コンパクトで持ち運びしやすい。
- 無料アプリでクイズに取り組んだり、音声を聴くことができる。
別売りのCDなどを買う必要がないのはありがたいですね!
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』
初心者におすすめの文法書は『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』です。この1冊で中学で習うすべての英文法を復習することができます。カラーで見やすく、説明が非常に分かりやすい点がおすすめです。
- フルカラーで見やすい。左側が解説、右側が問題演習の構成になっているので、進めやすい。
- 1つのレッスンに対して2ページしかないので、サボりがちな人でも進められる。
- QRコードで音声を再生できる。
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』の詳しい使い方に関しては別の記事を参考にしてください。
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』
初心者がスピーキング力を上げるためにおすすめの参考書は『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)』です。中学レベルの英文を瞬時に作るトレーニングを繰り返すことで、使える英文の量を増やすことができます。中学レベルの単語や文法の学習を終えた人におすすめです。
CDでは、日本文→ポーズ→英文の順で流れるので、「ポーズ」の部分で瞬時に英文に直す練習をすることができます。
- 左側に日本文、右側に英文というシンプルなレイアウトで見やすい。
- 文法項目ごとにまとまっているので、初心者が学習を進めやすい。
- CD付きなので、通勤時などに頭の中で瞬間英作文をトレーニングできる。
「超簡単な日本語でも、瞬時に英語に直せない」という悩みがある人におすすめの本です。
中級者向け!英語の学び直しにおすすめの本・参考書
『英単語ターゲット1200』
中級者におすすめする単語帳は『英単語ターゲット1200 改訂版』です。この1冊で高校英語で必修の1200語を復習することができます。上で述べた『高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800』と同様に、アプリを使って音声を聴いたり、クイズに答えることができる点がおすすめです。
- 「一語一義」主義なので、最も使われる単語の意味だけを効率的に覚えられる。
- コンパクトで持ち運びしやすい。
- 無料アプリでクイズに取り組んだり、音声を聴くことができる。
ターゲットシリーズの良い点は、とにかくアプリが優れていることです。
CDをダウンロードする必要がないことや、持ち運びしやすい工夫から、学習者のことをよく考えていると感じます。
『高校 英文法を ひとつひとつわかりやすく。』
中級者におすすめの文法書は『高校 英文法を ひとつひとつわかりやすく。』です。この1冊で高校で習う英文法を総復習することができます。高校英文法というと、難しいイメージがありますが、1つのテーマに関して見開き2ページで完結するので、非常に学習を進めやすいです。
高校英文法を復習したいけれど、大学受験用の参考書のようなカッチリした問題集は苦手!という方におすすめの参考書です。
- フルカラーで見やすい。左側が解説、右側が問題演習の構成になっているので、進めやすい。
- 1つのレッスンに対して2ページしかないので、サボりがちな人でも進められる。
- QRコードで音声を再生できる。ダウンロードもできるので、通勤や通学中も勉強できる。
『総合英語 Evergreen』
中級者で文法書の辞書代わりになるものを求めている方には『総合英語 Evergreen』がおすすめです。これまで定番の英文法書であった『総合英語 Forest』が新しくなりました。総合英語には様々なものがありますが、個人的に一番クセのない総合英語が『総合英語 Evergreen』だと思います。
読み物として初めからしっかりと学ぶという使い方や、分からない部分を辞書的に調べるといった使い方ができます。
- 高校で習う英文法をしっかりと学ぶことができる。
- どんな時にどんな文法を使えばいいのかが、詳しく記載されている。
- 公式HPから音声をダウンロードできる。
『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』
読解力を伸ばしたい中級者におすすめなのが『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』です。ロングセラーとなっている『英語リーディング教本』の最新版です。文を構成する1語1語の役割を確認でき、確実に読解力を高めることができる参考書です。
分厚いですが、1ページ目からじっくりと取り組んでいけば必ず読解力が上がります。TOEICや英検などの資格試験で、正確に読めない文があって悩んでいる人にもおすすめです。
- なんとなく英文を理解した気になっている状態からレベルアップできる。
- 英文がどんな要素で構成されているのかをはっきりと理解できるようになる。
- 自分が英文法のどの部分を分かっていないのかが明らかになる。
『英語のハノン 初級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル』
英語を「知っている」から「使える」ようにしたい中級者におすすめなのが『英語のハノン 初級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル』です。徹底的なパターン・プラクティスを通じて、英語を自由に使えるようになります。
本書では一貫して5文型を元にした練習をすることができます。本書に取り組むことによって、5文型をしっかりと理解できるだけでなく、反復を通じてそれらの知識を「使える」ようになります。
- 英語の基本構造である5文型を徹底的に身につけることができる。
- すべての文法を5文型をもとに解説しているので、非常に理解しやすい。
- 無料ダウンロードできる音声を使って、徹底的にパターン・プラクティスをすることができる。
上級者向け!英語の学び直しにおすすめの本・参考書
『改訂版 英語で日本紹介ハンドブック』
話せるジャンルを増やしたい!と考える上級者におすすめなのが『改訂版 英語で日本紹介ハンドブック』です。通訳ガイド歴30年の著者が、「日本や日本人を英語で紹介する」際の様々なトピックについて解説した参考書です。日本について学びつつ、それらを英語で表現できるようになりたいと考える方におすすめです。
- 左側に日本語の説明、右側に英語での説明というシンプルなレイアウトで見やすい。
- 外国人がよく尋ねてくる質問も載っており、具体的な答え方がイメージしやすい。
- 33チャプターに分かれており、網羅的に日本について英語で説明できるようになる。
『Practical English Usage』
上級者でさらに英文法の知識を深めたい人におすすめなのが『Practical English Usage』です。洋書なので、全て英語で書かれています。これまでの第3版まではアルファベット順に各項目が書かれていたのですが、第4版からは文法と語彙の項目に分かれ、文法では、文法項目ごとにセクションが分かれるようになりました。微妙なニュアンスの違いを知ることのできる、かゆいところに手が届く参考書です。
各項目ごとに学習を進めて行けば確実に文法力がアップしますし、辞書的に使うこともできる便利な参考書です。上級者で英文法を極めたい人におすすめです。
- 「なぜこの英文が間違っているのか」を自信を持って説明できるようになる。
- 文法や語彙の細かいニュアンスの違いを理解できるようになる。
- 英語で英語の文法を網羅的に勉強することができる。
『改訂新版 初級英語音声学 CD付』
発音をさらに良くしたい上級者におすすめなのが『改訂新版 初級英語音声学 CD付』です。『英語音声学入門』が改訂され、かなり見やすくなりました。子音や母音等の発音の仕方をしっかりと身につけることができます。
それぞれの項目で口のイラストがあり、どの位置に舌があり、どうやって発音すればよいのかを具体的にイメージすることができます。音声学の専門用語が出てくるので上級者向けです。
- 口のイラストがあるので、具体的な発音のイメージがしやすい。
- 日本語の発音と何が同じで、何が違うのかが明記されている。
- CD付きなので、通勤時などにも本書を思い出しながら発音練習ができる。
『英語のハノン 中級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル』
英語で「使える」表現を増やしたい上級者におすすめなのが『英語のハノン 中級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル』です。上に述べた『英語のハノン 初級』では、語や句を使った5文型をトレーニングすることができるのに対し、『英語のハノン 中級』では節(SVを含む文)を使ったトレーニングをすることができます。
- SVを2つ以上含む英文(複文)を自由に扱えるようになる。
- すべての文法を5文型をもとに解説しているので、非常に理解しやすい。
- 無料ダウンロードできる音声を使って、徹底的にパターン・プラクティスをすることができる。
『CD2枚付 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本』
ライティング力を高めたい上級者におすすめなのが『CD2枚付 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本』です。ベストセラーである『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』の著者によって書かれています。『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』は例文暗記が基本ですが、本書は例題と解説によって構成されています。
分量もありますが、じっくりと本書に取り組めば、確実にライティング力が上がり、正確な文を書けるようになります。
- 失敗例も記載されており、解説が分かりやすい。
- 例題と類題を解くことによって、着実に力をつけることができる。
- CD付きなので、通勤時などに頭の中で英作文の復習をすることができる。
通勤時に電車で学ぶならアプリがおすすめ⇒スタディサプリで学び直し
ここまで、英語の学び直しにおすすめの本・参考書を紹介してきましたが、本や参考書のデメリットは持ち運びが不便ということです。
通勤や通学時に本を広げるのが困難な時があります。また、分厚い本をバッグに入れて移動するのも大変です。
そんな方におすすめなのが、スタディサプリです。以下のようなメリットがあります。
- 小学校〜高校の授業の全ての講義動画を見ることができる
- 確認テストで理解をチェックすることができる
- 月額1,980円(税抜)で見放題
小学講座や、中学講座といった講座でも、高校講座と内容は同じです。すべての講義動画を見ることができます。2週間無料で試すことができます。>>スタサプ
塾や予備校であれば月数万円かかるところが、月2000円程度で済んでしまうのは非常にお得だと思います。学び直しをする社会人だけでなく、学生にもおすすめできます。
参考書だけでは話せるようにはならない⇒実際に話すべき
これまでブログ運営者であり、英語教員である私も、たくさんの参考書を購入し、英語の勉強してきました。長期留学をしたことがないので、日本にいながらスキマ時間を使ってコツコツ勉強を積み重ねてきました。
そのおかげもあり、教員になってすぐにTOEICでは900点を突破できましたが、英語を話すことに関しては全然自信がありませんでした。
どれだけ資格で高得点を取っていても、どれだけスピーキングの参考書を読んでいても、実際に話さなければ英語を話せるようにはなりません。
では、どうやって話せるようになったのかと言うと、オンライン英会話です。日本にいながら、英語を話せるようになる方法のうち、一番コスパが良く、最短で効果を実感できるのがオンライン英会話だと考えています。私はDMM英会話をおすすめしています。
詳しくは別の記事でDMM英会話の始め方を紹介しているので、良ければご覧ください。
DMM英会話以外のオンライン英会話を比較してみたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ⇒毎日少しずつ進めて英語の学び直しを継続しよう!
初心者から上級者に向けた英語の学び直しおすすめ本・参考書を紹介してきました。
久しぶりの英語学習では、継続が難しく感じることもあるでしょう。
「今日は疲れたからちょっと休みたいな」なんて思う日もあると思いますが、大切なことは1ページでも1問でもいいので学習に取り組むことです。
少しでも取り組むことによって、継続していることに対して自信がつきます。
英語学習は時間がかかるものです。少しずつ上達していきましょう!
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