「大学受験で使える英語長文読解のコツを教えて欲しい」そんな悩みを抱える高校生に向けてこの記事は書かれています。
早稲田大学卒業後、私立中高で10年ほど英語を教えている教員です。
長期留学はせず、日本にいながら英語を学んできました。
TOEICスコアは920。オンライン英会話を6年間継続しています。
- 大学受験の英語長文問題が解けない原因
- 大学受験の英語長文問題を解けるようになるためのコツ
- 大学受験の英語長文読解に関するおすすめの勉強法や問題集
大学受験の英語長文問題は、コツをおさえて読むと、点を取りやすくなります。
この記事を読むと、大学受験の英語長文問題を読む際のコツを理解することができます。
英語長文問題は、苦手な生徒が多く、差がつきやすい問題です。
そのため、英語長文問題を解けるようになると、周りと差をつけることができます。
何人もの受験生を指導してきた経験から、英語長文を読む際のコツをご紹介します。
また、記事の最後には大学受験の英語長文問題に関するよくある質問についてもご紹介しています。
是非最後までご覧ください。
大学受験の英語長文問題が解けない原因
そもそも、なぜ英語長文問題が解けないのでしょうか。
ここでは、大学受験の英語長文問題が解けない原因について解説します。
大学受験の英語長文問題が解けない理由は以下の5つです。
- 長文問題に出てくる単語が分からない
- 長文問題を理解するのに必要な文法が分からない
- 英文を解釈することができない
- ディスコースマーカーに注意して読むことができていない
- パラグラフごとのつながりを理解できていない
それぞれ詳しく見ていきます。
長文問題に出てくる単語が分からない
当然ですが、英語長文問題に出題される英単語を理解していないと、長文問題は解けません。
英単語を理解していないと以下のような問題が起こります。
- 英文を正しく理解することができない
- 英単語の理解に注意が向き、パラグラフ理解といった他のことに注意が向かない
- 未知語を推測することができない
英語長文問題を解く上で、英単語の知識は必須と言えるでしょう。
長文問題を理解するのに必要な文法が分からない
英語長文を理解する上で、英文法を理解しておくことも大切です。
英文法の知識は、1文1文を正しく訳す際に必要となります。
1文を正しく訳すことができなければ、長文を間違って解釈してしまうこともあります。
そうなると、内容一致問題といった問題で正解することができなくなってしまいます。
また、長文問題の一部として英文法を問うような問題も出題されます。
英文法が身についていなければ、そういった問題にも対応できません。
英文を解釈することができない
英文解釈とは、主語や動詞、目的語、補語などを把握し、正確に文を理解することです。
そのために、句や節といったものを理解している必要があります。
難関大学になると、一文が複雑な構造になっている場合があります。
英文解釈ができなければ、読むのが遅くなってしまうだけでなく、正しく長文を理解できず、高得点を取ることが難しくなるでしょう。
ディスコースマーカーに注意して読むことができていない
ディスコースマーカーとは、長文の中で論理展開を示すものです。
代表的なものは以下の通りです。
- <対比・逆接>but, however
- <具体化>for example, in other words
- <追加・並列>and, moreover
- <因果関係>because, therefore
このようなディスコースマーカーに注意して読むことで、長文の論理展開を把握することができ、しっかりと内容を理解することができます。
逆に、ディスコースマーカーが理解できていなければ、論理を把握できず、英語長文問題を解くことができません。
パラグラフごとのつながりを理解できていない
英語長文では、パラグラフごとに筆者の伝えたいことが分かれています。
そのため、パラグラフごとに何が書かれているのかを把握し、それぞれのパラグラフのつながりを意識することが長文を理解する上で必要です。
細部にこだわるあまり、パラグラフごとのつながりを意識できない人がいます。
そんな人は全体を理解できず、長文全体として伝えたいことを把握できないことがあります。
大学受験の英語長文問題を解けるようになるためのコツ5選
ここでは、大学受験の英語長文問題のコツを5つご紹介します。
【コツ①】問題文を先に読んで内容を予測する
問題文を先に読むことで、英語長文の内容を予測することができます。
選択肢まで目を通す必要はありませんが、設問に目を通すと、本文に関する情報を読み取ることができ、内容を予測できます。
事前に情報を頭に入れておくことで、本文を読んだときの理解度が上がります。
また、問題文を先に読むことによって、注意して読むべき部分が分かり、正答率アップが期待できます。
【コツ②】ディスコースマーカーに注意して読む
ディスコースマーカーに注意して読むことで、英語長文の論理展開を理解でき、正答率を上げることができます。
特に、上で述べたような<対比・逆接>、<具体化>といったディスコースマーカーは本文理解の役に立ちます。
例えば、<対比・逆接>のディスコースマーカーに注意しながら読むことによって、筆者の主張に気づきやすくなります。
なぜなら、逆接の接続詞の後には筆者の主張が書かれやすいからです。
また、<具体化>のディスコースマーカーに注意することによって、抽象的で分かりにくい話題に関しても、理解を深めることができます。
まずは、身近な英語長文で、ディスコースマーカーに注意して読む練習をしてみましょう。
【コツ③】パラグラフごとにメモを取りながら読む
パラグラフごとにメモを取って、それぞれのパラグラフのつながりを意識することも有効です。
メモを取ることによって、それぞれのパラグラフが伝えたいことを明確にすることができます。
また、メモを取っておけば、問題を解く際にどのパラグラフを読めば解答できるのかを瞬時に決断することができます。
特に、「英語長文を読んでも、結局何が言いたいのかわからなくなってしまう」という方におすすめのコツです。
【コツ④】分からない単語は文の流れで予測する
分からない単語は文の流れで予測してみましょう。
難関大学の英語長文などでは、見たことのないような英単語が含まれていることがあります。
そういった単語は、文脈から意味を推測することが必要です。
ただし、未知語の推測は、基本的な単語が身についていなければできません。
まだ単語力に自信がない方は、しっかりと単語を覚えることを優先にしましょう。
【コツ⑤】消去法で問題を解くようにする
正答率を上げるためには、消去法で問題を解くことがおすすめです。
特に、内容一致問題などでは、「その選択肢のどの部分が違うのか」という部分をはっきりさせましょう。
間違っている箇所に下線を引いて、なぜ違うのかをメモするような練習が効果的でしょう。
日ごろから、問題を解く際には消去法で確実に正答を選ぶようなトレーニングをすることが大切です。
英語長文読解のコツだけでは大学受験に対応できない
上では、大学受験の英語長文問題のコツをご紹介しました。
ただし、英語長文読解のコツだけでは大学受験に対応できません。
それは以下のような理由のためです。
- 英語長文問題のコツだけでは解けない問題がある
- 英語長文問題のコツだけでは解答時間が足りない時がある
それぞれ詳しく見ていきます。
英語長文問題のコツだけでは解けない問題がある
上でご紹介した英語長文問題のコツは非常に便利ですが、コツだけに頼っていては、模試や受験問題の点数が安定しません。
特に、読み慣れないようなテーマが出た場合には、正確に情報を読み取るための基礎力や、そのテーマに関する背景知識が必要となります。
そういった基礎力や背景知識を身につけるためには、コツだけに頼るのではなく、普段から英語長文読解力を鍛える勉強をするのがおすすめです。
英語長文問題のコツだけでは解答時間が足りない時がある
また、英語長文問題で高得点を取るためには、英文を速く正確に読むことが必要です。
英語長文問題のコツに頼っていると、問題を解くのに時間がかかってしまうことがあります。
そういった問題を防ぐために、コツに頼らずに「速く正確に」読む技術を身につける勉強法が必要でしょう。
大学受験の英語長文問題で点を取るための勉強法
英語長文読解のコツだけに頼らず、しっかりと英語長文問題で点を取るためには以下のようなステップで勉強を進めることが必要です。
- 基礎知識を身につける
- 正確に訳すトレーニングをする
- 自分に合ったレベルの長文を読む
- 速く正確に読むトレーニングをする
- 多読をして背景知識を広げる
以上の5ステップにしっかりと取り組むことで、しっかりとした英語長文読解力を身につけることができるでしょう。
さらに詳しく英語長文問題の勉強法を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
英語長文の詳しい勉強法や、おすすめの参考書を知ることができます。
大学受験の英語長文問題で点を取るためのおすすめ問題集
英語長文問題で点を取るためには、「速く正確に」英文を読むことが必要です。
そのためには、英語の基礎力をつけることが必須となります。
ここでは、基礎力をつけるためにおすすめの問題集を3冊ご紹介します。
『英単語ターゲット1200』
非常に見やすく、アプリで音声を確認できる単語帳です。単語力が不安な方は、中学のターゲットを購入するのも良いでしょう。
『入門英文法問題精講』
600問の問題演習に取り組むことができる英文法の問題集です。長文読解に必要な英文法の知識を身につけることができます。
『入門英文問題精講』
英文を正確に理解するトレーニングをすることができる問題集です。72問の問題に取り組むことで、正確に英文を把握することができるようになります。ある程度単語や文法の基礎が身についている方向けの問題集です。
ここでは、おすすめの問題集の一部をご紹介しました。
他の問題集についても知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
大学受験の英語長文問題に関するよくある質問
ここでは、大学受験の英語長文問題に関するよくある質問をご紹介します。
解答時間が足りない
英語長文を読むスピードを上げる必要があります。まずは単語や文法といった基礎をしっかりと身につけた上で、長文を何度も音読しましょう。だんだんと音読のスピードを速めていくようなトレーニングがおすすめです。
独学で点を取れるようになるのか
自分に合った参考書を選び、計画的に勉強すれば独学でも点を取れるようになります。
「塾に通いたいけれど、費用を抑えたい」という方はスタディサプリなどを活用するのもおすすめです。無料で14日間体験できるので、興味があれば体験してみましょう。
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とにかく英語が苦手で何から勉強すべきかわからない
英語が苦手な高校生は、中学の英単語や文法が身についていないことが多いです。
まずは、中学の単語や文法をしっかりと復習してみましょう。英語学習は時間がかかるものです。根気強く勉強を継続していきましょう。
中学英語の復習をしたい方はこちらの記事を参考にしてください。
単語はわかるのに英語長文が読めない
単語はわかるのに英語長文が読めないのは、基礎的な知識が自動化されておらず、長文を理解する余裕がないのが原因です。
詳しい解決法を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
ここまで大学受験の英語長文問題が解けない原因や解くためのコツ、おすすめの勉強法について解説してきました。
上で紹介したコツを実践すると、英語長文読解での点が取りやすくなるでしょう。
しかし、コツばかりに頼っていては、英語の点数が安定しません。
安定して英語で点数を取れるようになるために、基礎を固めるような勉強法を日ごろから行うことをおすすめします。
独学で英語を勉強することが不安な方はスタディサプリを活用しても良いでしょう。
自分に合った勉強法を選択し、着実に英語力を伸ばしていきましょう。
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